Laragon番外編6|Pythonを追加・切り替える|pip・venv・Flask・VS Codeまで確認
Laragonでは、Pythonも複数のバージョンを管理して、必要な環境へ切り替えて使用できます。
前回のLaragon番外編5では、Node.jsとnpmを追加・切り替え、実際に使用されているバージョンやプロジェクトでの動作まで確認しました。
今回はPythonへ進みます。
Pythonでは、本体のバージョンを切り替えるだけでなく、
Python → pip → venv → プロジェクト
という関係を理解することが重要です。
今回は実際にLaragonへPython 3.14.7を追加し、既存のPython 3.13と共存させました。
そのうえでプロジェクト専用の仮想環境 .venv を作成し、Flaskをインストールしてブラウザでアプリを動かします。
さらに requirements.txt を使って別の仮想環境へ依存関係を再構築し、最後にVS Codeから同じ .venv を利用して実行・デバッグするところまで確認します。
- この記事で確認すること
- Python・pip・venvの役割を整理する
- 現在使われているPythonを確認する
- LaragonへPython 3.14.7を追加する
- Python 3.13と3.14.7を共存させる
- Python 3.14.7へ切り替える
- Pythonプロジェクトを作成する
- venvでプロジェクト専用の仮想環境を作る
- Flaskを
.venvへインストールする - Flaskテストアプリを作る
- venvによってFlaskが分離されていることを確認する
- requirements.txtに依存関係を保存する
- requirements.txtから別の仮想環境を再構築する
- VS Codeでも
.venvを使用する - VS CodeからFlaskアプリを実行する
- VS CodeのPython Debuggerを使ってみる
- Pythonを切り替えても想定どおり動かない場合
- Python・pip・venv環境の最終確認
- まとめ
- 前の記事
- Laragon番外編5を確認する
- Laragon番外編の流れへ戻る
- Laragon番外編の流れを確認する
- 次に読む
- Laragon番外編7へ
この記事で確認すること
この記事では、次の流れを実際に確認します。
- 現在使われているPythonの確認
- LaragonへPython 3.14.7を追加する
- Python 3.13と3.14.7を共存させる
- LaragonからPython 3.14.7へ切り替える
- Pythonとpipの参照先を確認する
- プロジェクト専用のvenvを作成する
.venvのPythonへ切り替わったことを確認する- Flaskを仮想環境へインストールする
- Flaskテストアプリを制作する
- ブラウザで実際に動作確認する
requirements.txtを作成する- 別のvenvへ依存関係を再構築する
- VS Codeで
.venvを選択する - VS CodeからFlaskアプリを実行する
- Python Debuggerでブレークポイントと変数を確認する

Python・pip・venvの役割を整理する
Python環境を作る前に、今回登場する3つの役割を整理しておきます。
Pythonとは
Pythonは、Pythonコードそのものを実行するための実行環境です。
Laragonでは複数のPythonを保持し、使用するバージョンを切り替えることができます。
今回の実機環境では、
python-3.13
python-3.14.7
を共存させました。
pipとは
pipは、Pythonで利用するパッケージをインストール・管理するためのツールです。
Flaskのような外部パッケージを追加するときにも利用します。
この記事では単純な pip コマンドだけではなく、
python -m pip
という書き方を基本にします。
これにより、現在実行しているPythonに紐づくpipを明示して利用しやすくなります。
venvとは
venvは、Pythonプロジェクトごとに独立した仮想環境を作成するための仕組みです。
プロジェクトごとに、
- 使用するPython
- pipで入れたパッケージ
- パッケージのバージョン
を分離できます。
基本的には、
Python=Pythonコードを実行する本体
pip=Pythonパッケージを追加・管理するツール
venv=プロジェクト専用のPython環境を作る仕組み
と考えると分かりやすくなります。

現在使われているPythonを確認する
新しいPythonを追加する前に、まず現在の環境を確認しました。
Laragon TerminalでPythonの参照先を確認します。
where.exe pythonBAT (Batchfile)今回の環境では、追加前はLaragon側のPython 3.13が最優先でした。
続いて実際のバージョンを確認します。
python --versionBAT (Batchfile)確認結果は、
Python 3.13.0
でした。
さらにpipも確認します。
python -m pip --versionBAT (Batchfile)この時点では、LaragonのPython 3.13に紐づくpipが利用されていました。
新しいPythonを追加する前に、現在どのPythonが使われているかを確認しておくと、切り替え後の比較がしやすくなります。
問題が起きた場合に、以前の正常な環境へ戻す判断もしやすくなります。
LaragonへPython 3.14.7を追加する
今回は既存のPython 3.13を削除せず、Python 3.14.7を追加しました。
Python公式のWindows向け64-bitインストーラーを使用し、通常のWindows全体へのインストールではなく、Laragon配下へ配置します。
インストール先は、
C:\laragon\bin\python\python-3.14.7
としました。

今回のインストールでは、Windows全体のPATHへPythonを追加せず、Laragon側から利用する構成にしました。
Python 3.13と3.14.7を共存させる
Python 3.14.7のインストール後にLaragonを再起動すると、Pythonメニューに新しいバージョンが認識されました。

この時点では、
python-3.13
python-3.14.7
の両方が存在し、まだPython 3.13が選択されています。
つまり、追加しただけでは使用中のPythonは変わりません。
Python 3.14.7へ切り替える
Laragonの、
Menu → Python → バージョン
から python-3.14.7 を選択します。

切り替え後は、以前から開いていたTerminalを閉じ、新しいLaragon Terminalを開き直しました。
そのあと、
where.exe pythonBAT (Batchfile)と、
python --versionBAT (Batchfile)を再実行します。
今回の実機では、
C:\laragon\bin\python\python-3.14.7\python.exe
が最優先となり、
Python 3.14.7
が表示されました。
さらに、
python -m pip --versionBAT (Batchfile)を実行すると、Python 3.14.7側のpipが利用されていることも確認できました。
Pythonプロジェクトを作成する
ここからは、実際にPythonを使います。
今回作成したプロジェクトは、
C:\laragon\www\laragon-python-test
です。
Laragon Terminalからプロジェクトフォルダを作成し、そのフォルダへ移動しました。
mkdir laragon-python-testBAT (Batchfile)cd C:\laragon\www\laragon-python-testBAT (Batchfile)最終的には、
laragon-python-test
|
├─ .venv
|
├─ app.py
|
├─ debug_test.py
|
└─ requirements.txtPlaintextという構成になります。
venvでプロジェクト専用の仮想環境を作る
プロジェクトディレクトリで、次のCODEを実行して .venv を作成します。
python -m venv .venvBAT (Batchfile)作成後、Windowsのcmd系Terminalでは次のCODEで有効化できます。
.venv\Scripts\activate.batBAT (Batchfile)正常に有効化されると、プロンプトの先頭に、
(.venv)
と表示されます。
venv有効化後のPython参照先を確認する
仮想環境を有効にした状態で、
where.exe pythonBAT (Batchfile)を再実行します。

一番上が、
C:\laragon\www\laragon-python-test\.venv\Scripts\python.exe
になりました。
その下には、
C:\laragon\bin\python\python-3.14.7\python.exe
C:\laragon\bin\python\python-3.13\python.exe
が続いています。
つまり、
venv有効化中はプロジェクト専用Pythonが優先され、venvを解除するとLaragon側Pythonへ戻る
という関係になります。
Flaskを.venvへインストールする
次に、仮想環境を有効にしたままFlaskをインストールします。
python -m pip install FlaskBAT (Batchfile)今回の実機では、Flask 3.1.3がインストールされました。
Flaskの保存先は次のCODEで確認できます。
python -m pip show FlaskBAT (Batchfile)結果の Location が、
C:\laragon\www\laragon-python-test\.venv\Lib\site-packages
になっていれば、FlaskはLaragon側のPython環境ではなく、プロジェクト専用のvenvへインストールされています。
Flaskテストアプリを作る
次にVS Codeで、
C:\laragon\www\laragon-python-test
を開き、app.py を作成しました。
記事内では次のコードを使用します。
import sys
from flask import Flask
app = Flask(__name__)
@app.route("/")
def index():
return f"""
<h1>Laragon Python Environment Check</h1>
<p>Python Version: {sys.version}</p>
<p>Python Executable: {sys.executable}</p>
<p>Flask: Running</p>
<p>Laragon Python Test: Success!</p>
"""
if __name__ == "__main__":
app.run(debug=True)Pythonこのアプリでは、
- Pythonバージョン
- 実際に使用しているPython Executable
- Flaskが起動していること
- テスト成功
をブラウザに表示します。
Flaskアプリを起動します。
python app.pyBAT (Batchfile)正常に起動すると、
http://127.0.0.1:5000/
でアクセスできます。

この画面では、
Python Version: 3.14.7
Python Executable: ...\.venv\Scripts\python.exe
Flask: Running
Laragon Python Test: Success!
まで確認できました。
このテストアプリによって、
Python 3.14.7が動く
↓
venvのPythonが使われている
↓
pipで入れたFlaskが動く
↓
ブラウザへレスポンスを返せる
ところまで実際に確認できました。
venvによってFlaskが分離されていることを確認する
Flaskアプリを停止し、
deactivateBAT (Batchfile)で .venv を解除します。
そのあと、
python -m pip show FlaskBAT (Batchfile)を実行しました。

結果は、
WARNING: Package(s) not found: Flask
でした。
次に .venv をもう一度有効化し、同じCODEを実行します。
.venv\Scripts\activate.batBAT (Batchfile)python -m pip show FlaskBAT (Batchfile)
今度は、
Name: Flask
Version: 3.1.3
Location: ...\.venv\Lib\site-packages
と表示されました。
requirements.txtに依存関係を保存する
正常に動く環境を作れたら、使用しているパッケージを requirements.txt に保存します。
python -m pip freeze > requirements.txtBAT (Batchfile)今回作成された内容には、
Flask==3.1.3
Jinja2==3.1.6
Werkzeug==3.1.8
などが含まれました。
requirements.txt を残しておけば、同じ依存関係を別の仮想環境へ再構築しやすくなります。
requirements.txtから別の仮想環境を再構築する
実際に再構築できるかも確認しました。
まず通常の .venv を解除し、検証用として、
.venv-rebuild
を新しく作成しました。
python -m venv .venv-rebuildBAT (Batchfile)続いて .venv-rebuild を有効化します。
.venv-rebuild\Scripts\activate.batBAT (Batchfile)作成直後にはFlaskが入っていません。
そこで、
python -m pip install -r requirements.txtBAT (Batchfile)を実行し、requirements.txt から依存パッケージをインストールしました。
そのあと、
python -m pip show FlaskBAT (Batchfile)でFlaskを確認します。

Location が、
...\laragon-python-test\.venv-rebuild\Lib\site-packages
となり、元の.venvとは別の仮想環境へFlask 3.1.3を再現できました。
※検証後は .venv-rebuild を削除し、通常利用する .venv だけを残しています。
VS Codeでも.venvを使用する
コマンドライン側の確認が終わったら、実際の開発で利用するVS Codeにも .venv を認識させます。
VS Codeで、
Python: Select Interpreter
を開きます。
今回の環境では、
.venv (3.14.7.final.0)
.\.venv\Scripts\python.exe
がワークスペース用として認識されました。

VS Codeが本当に.venvを使っているか確認する
インタープリターを選択しただけで終わらせず、実際のPython実行ファイルも確認しました。
python -c "import sys; print(sys.executable)"PowerShell
結果は、
C:\laragon\www\laragon-python-test\.venv\Scripts\python.exe
でした。
つまりVS Code側でも、Laragon側で選択しているPythonではなく、プロジェクト専用の.venvのPythonが使われています。
VS CodeからFlaskアプリを実行する
VS Codeではコマンドパレットから、
Python: Run Python File in Terminal
を使用して app.py を実行できます。
実際に実行すると、VS Codeは .venv のPythonを指定して app.py を起動しました。

これで、
Laragon → Python 3.14.7 → .venv → Flask → VS Code
まで同じ環境でつながりました。
VS CodeのPython Debuggerを使ってみる
最後に、VS CodeのPython Debuggerも実際に確認しました。
今回はデバッグの仕組みが分かりやすいように、
debug_test.py
を作成しました。
記事内のコードは次のCODEです。
numbers = [10, 20, 30, 40]
total = 0
for number in numbers:
total += number
print(f"現在の値: {number} / 合計: {total}")
average = total / len(numbers)
print(f"最終合計: {total}")
print(f"平均: {average}")Python6行目の、
total += number
へブレークポイントを設定し、Python Debuggerで実行します。

ブレークポイントで停止した時点では、
number = 10
total = 0
でした。
ステップ実行すると total が変化し、処理を最後まで続行すると次の結果になります。

最終結果は、
現在の値: 10 / 合計: 10
現在の値: 20 / 合計: 30
現在の値: 30 / 合計: 60
現在の値: 40 / 合計: 100
最終合計: 100
平均: 25.0
となりました。
Python Debuggerを使うと、単にエラーメッセージを見るだけでなく、
コードを途中で停止する
↓
現在の変数を確認する
↓
1行ずつ進める
↓
値がどう変化したか確認する
という調査ができます。
Pythonを学習するときにも、実際のアプリを開発するときにも役立つ機能です。
Pythonを切り替えても想定どおり動かない場合
Pythonでは複数の実行環境が存在しやすいため、まず参照先を確認します。
- Laragonで選択中のPythonを確認する
- Terminalを一度閉じて開き直す
where.exe pythonで参照先を確認するpython --versionを確認するpython -m pip --versionを確認する.venvが有効になっているか確認する- VS CodeのPython Interpreterを確認する
sys.executableで実際のPythonを確認するrequirements.txtの依存関係を確認する- 必要なら以前正常だったPythonへ戻す
Python・pip・venv環境の最終確認
- Python 3.14.7をLaragon配下へ追加できた
- Python 3.13と3.14.7を共存できた
- LaragonからPython 3.14.7へ切り替えられた
where.exe pythonで参照先を確認できた- Python 3.14.7に紐づくpipを確認できた
.venvを作成・有効化できた.venvのPythonが最優先になることを確認できた- Flaskを
.venvだけにインストールできた - Flaskアプリをブラウザで確認できた
- venvを解除するとFlaskが見えないことを確認できた
requirements.txtを作成できた- 別のvenvへ依存関係を再構築できた
- VS Codeで
.venvを選択できた - VS Codeでも
.venvのPythonを使用できた - VS CodeからFlaskアプリを起動できた
- Python Debuggerでブレークポイントと変数を確認できた
まとめ
Laragonでは、Pythonも複数バージョンを共存させて切り替えることができます。
今回の実機検証では、
Python 3.13を残す
↓
Python 3.14.7を追加
↓
Laragonで3.14.7へ切り替える
↓
pipを確認
↓
プロジェクト専用 .venv を作成
↓
Flaskを .venv へ導入
↓
自作Flaskアプリをブラウザで確認
↓
requirements.txtを使って別のvenvへ依存関係を再構築
↓
VS Codeでも同じ .venv を使用
↓
Python Debuggerで動作を追跡
まで実際に確認しました。
Pythonでは、Laragon側のPythonとプロジェクト側のvenvを分けて考えることが重要です。
Laragonは使用するPython本体を管理し、venvはプロジェクトごとのPython環境を分離し、pipはその環境のパッケージを管理します。
この役割を分けて理解すると、複数のPythonプロジェクトを扱うときにも環境を整理しやすくなります。
PR:『改訂新版 Pythonエンジニア育成推進協会監修 Python実践レシピ』
LaragonでPythonを追加・切り替え、pip や venv を使う環境を整えたら、次はPythonの開発環境を実際のプログラミングへ活かす段階へ進んでみませんか?
本書では、pipによるパッケージ管理やvenvによる仮想環境から、Pythonの言語機能、型ヒント、各種ライブラリまで実践的に確認できます。Pythonの基本を学んだあと、もう一歩先へ進みたい方にもおすすめです。
※本書は2026年刊で、Python 3.14に対応した内容です。価格や在庫、版数は変わるため、最終確認はリンク先でお願いします。
前の記事
前回のLaragon番外編5では、Node.jsとnpmを追加・切り替え、実際に使用されている環境やプロジェクトでの動作を確認しました。
Laragon番外編5を確認する

Laragon番外編の流れへ戻る
シリーズ全体の仕組みをもう一度確認したい場合は、Laragon番外編1へ戻れます。
Laragon番外編の流れを確認する
Laragon番外編1では、複数バージョンを追加・切り替える基本的な仕組みを整理しています。

次に読む
Python環境を確認できたら、次はGoへ進みます。
GoもPythonと同じく、Laragonへ実際に環境を組み込み、バージョン切り替えとテストコードの実行まで確認していきます。
Laragon番外編7へ
次のLaragon番外編7では、GoをLaragonへ追加・切り替え、実際にGoプログラムを制作して動作確認します。


