Laragon番外編3|MySQLを追加・切り替える|phpMyAdminで接続確認する
Laragonでは、WebサーバーやPHPだけでなく、MySQLも複数のバージョンを追加して使い分けることができます。
前回のLaragon番外編2では、Apacheからnginxへ切り替え、WordPressをnginxで動かすところまで確認しました。
今回はWebサーバーからデータベース側へ進みます。
この記事では、LaragonへMySQLを追加し、使用するバージョンを切り替える方法を中心に確認します。
さらに、切り替えたMySQLへphpMyAdminから接続し、最後にWordPressまで正常に動作することを確認します。
MySQLはWordPressの記事、設定、ユーザー情報などのデータを保存する重要な部分です。
そのため、単純にバージョンを選び直すだけではなく、切り替え前のバックアップから、切り替え後のバージョン・接続・WordPressの確認までを一連の作業として考えることが重要です。
この記事で確認すること
この記事では、Laragonで次の内容を確認します。
- MySQLとphpMyAdminの役割
- MySQLを切り替える前のバックアップ
- Quick addからMySQLを追加する方法
- MySQLが保存されるフォルダ
- Quick addに目的のMySQLがない場合の確認方法
- 複数のMySQLバージョンを切り替える方法
- 実際に使用されているMySQLバージョンの確認
- phpMyAdminからMySQLへ接続する方法
- phpMyAdmin 6.0系開発版を手動導入した検証例
- MySQL切り替え後のWordPress確認
- 問題が起きた場合に元の環境へ戻す考え方

基本的な流れは、
バックアップ → MySQLを追加 → バージョンを選択 → 起動 → バージョン確認 → phpMyAdminで接続確認 → WordPressで最終確認
です。
MySQLとphpMyAdminの役割を整理する
最初に、今回扱うMySQLとphpMyAdminの違いを整理しておきます。
MySQLはデータベースを動かす本体です。
WordPressでは、記事本文だけでなく、設定、ユーザー情報、コメントなど多くのデータがMySQLへ保存されています。
一方のphpMyAdminは、MySQLへブラウザから接続してデータベースやテーブルを確認・操作するための管理ツールです。
つまり、MySQLが動いていなければ、phpMyAdminだけを用意してもデータベースへ接続できません。
逆にMySQLが正常に動いていれば、phpMyAdminがなくてもWordPressやコマンドラインからMySQLを利用できます。
MySQLを切り替える前にバックアップする
既にWordPressなどで使用しているMySQLを別のバージョンへ切り替える場合は、最初にデータベースのバックアップを用意します。
PHPやnginxなどの実行環境とは異なり、MySQLには実際のデータが保存されています。
そのため、
現行のLaragonでは新しいMySQLへ切り替えた場合、新しいMySQL側では別のデータ環境が作成されることを想定してください。
そのため、旧MySQLに保存されていたWordPressのデータベースやMySQLユーザー・権限などが、そのまま新しいMySQLへ自動的に引き継がれない可能性が高いです。
新しいMySQLでも同じWordPressデータを使用したい場合は、旧環境からデータベースをエクスポートし、新しいMySQL環境へインポートする「データ移行」として考えます。
つまり、LaragonでのMySQL切り替えでは、
MySQL本体を切り替えること
と、
旧MySQLのデータを新しいMySQLへ移行すること
は別の作業です。
新しいMySQLをまず空の環境として起動・接続確認し、必要な場合だけ旧環境のデータを移行すると、問題を切り分けやすくなります。
特に大きくバージョンが変わる場合は、既存のデータをそのまま新しいMySQLで利用できるとは限りません。
大切なローカルデータがある場合は、現在の環境で正常に読み出せるうちにSQLファイルとしてエクスポートするなど、復元できる状態を作っておきます。
LaragonへMySQLを追加する
Laragonでは、MySQLをLaragonの管理下へ追加できます。
Windowsへ別のMySQL環境を独立してインストールするのではなく、Laragon内で複数のバージョンを管理し、必要なものを選択して利用できるのが特徴です。
Quick addからMySQLを追加する
Laragonを起動したら、
Menu → Tools → Quick add
を開きます。
表示されたパッケージの中から、追加したいMySQLを選択します。
ダウンロードと展開が完了すると、Laragonから利用できる状態になります。
Quick addに表示される具体的なバージョンやパッケージは、Laragon側の設定によって変わる場合があります。
そのため、追加する前に目的のMySQLバージョンを確認してください。

MySQLはbinフォルダ内で管理される
Laragonで追加したMySQL本体は、基本的に次のフォルダ配下で管理されます。
C:\laragon\bin\mysql\
複数バージョンを追加すると、この中にバージョンごとのフォルダが並びます。
Laragonでは、このフォルダ構成を利用して複数のMySQL環境を管理できます。
Quick addに目的のMySQLバージョンがない場合
Quick addに目的のMySQLが表示されない場合は、Quick addの設定内容を確認できます。
Laragonで、
Menu → Tools → Quick add → Configuration
を開きます。
代表的な設定ファイルは、
C:\laragon\usr\packages.conf
です。
このファイルには、Quick addで利用するパッケージの取得先などが設定されています。
ただし、目的のバージョンを追加するためにバージョン番号だけを安易に書き換えるのは避けてください。
実際に配布されているパッケージとダウンロードURLを確認したうえで設定します。
MySQLのバージョンを切り替える
MySQLを複数追加したら、Laragonから実際に使用するバージョンを選択します。
Menuから使用するMySQLを選択する
Laragonで、
Menu → MySQL → Version
を開きます。
追加済みのMySQLが一覧に表示されたら、使用したいバージョンを選択します。
選択したMySQLにチェックが付いていることを確認してください。
切り替え後はMySQLを起動し直す
MySQLのバージョンを変更したあとは、MySQLを起動し直して変更を反映します。
既にMySQLが起動している場合は、いったん停止してから再度起動します。
ここで重要なのは、メニューで選択しただけで確認を終わらせないことです。
MySQLが正常に起動し、実際に目的のバージョンが使用されているところまで確認します。
使用中のMySQLバージョンを確認する
Laragon上でチェックが付いていても、実際にどのMySQLが使われているか確認しておくとより確実です。
まずLaragonのTerminalで、どの mysql.exe が参照されているか確認できます。
where.exe mysqlBAT (Batchfile)続いてMySQLクライアントのバージョンを確認します。
mysql --versionBAT (Batchfile)さらに、実際に起動しているMySQLサーバーへ接続し、サーバー側のバージョンを確認する場合は次を使用できます。
mysql -u root -p -e "SELECT VERSION();"BAT (Batchfile)通常のローカル環境では mysql-8.4.21-winx64 を使用しています。一方、この記事では追加検証としてMySQL 9.4.0への切り替えと接続も確認しました。MySQL 9.4は必須ではなく、新しい環境を確認した検証例の一つです。
※通常のローカル環境では mysql-8.4.21-winx64 を使用しています。MySQL 9.4は、追加検証として切り替え・接続確認を行った環境です。
既存データの互換性に注意する
MySQL本体を切り替えることと、既存データを新しいMySQLで利用することは別の問題です。
特に大きくバージョンが変わる場合は、データ形式や認証方式などの違いにも注意が必要です。
「MySQLが起動したから既存データもそのまま使える」と判断せず、必要なデータについてはバックアップを用意したうえで確認します。
重要なデータでは、旧環境からエクスポートし、新しい環境へインポートする方法も検討してください。
phpMyAdminでMySQLを確認する
MySQLの追加とバージョン切り替えを確認できたら、次にphpMyAdminからデータベースへ接続します。
phpMyAdminはここで主役になるMySQLそのものではなく、MySQLが正常に動いていることをブラウザから確認・管理するためのツールとして利用します。
初学者は現在利用できるphpMyAdminを使う
LaragonですでにphpMyAdminを利用できる場合は、まず現在利用できるphpMyAdminをそのまま使用する方法がおすすめです。
MySQLのデータベースやテーブルを確認するだけであれば、最初から開発版へ変更する必要はありません。
phpMyAdminをブラウザで開き、
- データベース一覧が表示される
- 目的のデータベースが存在する
- テーブル一覧を開ける
- 文字化けしていない
- 権限エラーが発生していない
といった点を確認します。
ログイン画面やトップ画面が表示されただけではなく、目的のデータベースとテーブルまで確認できることが重要です。
必要に応じてphpMyAdmin 6.0系開発版を手動導入する
通常の利用では、Laragonで現在利用できるphpMyAdminを使用すれば問題ありません。
ここからは発展的な実例として、今回MySQL 9.4を含む新しい環境を検証した際に行った、phpMyAdmin 6.0系開発版の手動導入例を紹介します。
phpMyAdmin公式Downloadsページでは、6.0系の開発版が phpMyAdmin 6.0+snapshot として配布されています。

今回の検証環境では、次の流れで確認しました。
- phpMyAdmin公式Downloadsページを確認する
phpMyAdmin 6.0+snapshotのZIP形式を入手する- Laragonから利用できる場所へ配置する
config.sample.inc.phpをコピーしてconfig.inc.phpを作成する- LaragonのDatabaseメニューからphpMyAdminを開く
- サーバー情報からMySQL 9.4への接続を確認する
今回の検証環境では、展開したファイルを次の場所へ配置しました。
C:\laragon\etc\apps\phpMyAdmin-6.0-dev\
これは今回実際に構築した環境で使用した配置例です。
続いて、展開したフォルダにある config.sample.inc.php をコピーし、config.inc.php を作成します。
設定例は次のとおりです。
<?php
$cfg['blowfish_secret'] = 'REPLACE_WITH_YOUR_RANDOM_32_BYTE_SECRET';
$i = 1;
$cfg['Servers'][$i]['auth_type'] = 'cookie';
$cfg['Servers'][$i]['host'] = '127.0.0.1';
$cfg['Servers'][$i]['port'] = '3306';
PHPblowfish_secret には、画像内のプレースホルダーをそのまま使用せず、実際にはランダムな値を設定してください。
また、今回の設定では auth_type に cookie を使用しています。
今回の検証では、phpMyAdminのサーバー情報から、
9.4.0 MySQL Community Server
と表示され、MySQL 9.4へ正常に接続できることを確認しました。
ただし、MySQL 9.4を利用するためにphpMyAdmin 6.0系開発版が必須という意味ではありません。
あくまで今回実際に確認した検証環境の一例です。
WordPressからMySQLへの接続を確認する
MySQLとphpMyAdminだけが動いていても、WordPressまで正常に利用できるとは限りません。
MySQLを切り替えた場合は、最後にWordPress側からも接続を確認します。
wp-config.phpのデータベース設定を確認する
WordPressでは、主に次の項目がMySQLとの接続に関係します。
DB_NAMEDB_USERDB_PASSWORDDB_HOST
MySQLを切り替えたあとも、WordPressから接続できる条件が一致している必要があります。
設定を変更する場合は、現在の wp-config.php をバックアップしてから作業してください。
WordPressのトップページと管理画面を確認する
まずWordPressのトップページを開き、通常どおり表示されることを確認します。
続いて管理画面へログインし、
- 投稿一覧を表示できる
- 固定ページを表示できる
- 設定画面を開ける
- 画像やCSSが正常に表示される
- データベース接続エラーが発生しない
といった点を確認します。
WordPressで、
「データベース接続確立エラー」
などが表示された場合は、MySQLが起動しているかだけでなく、使用中のMySQL、データベース、ユーザー、パスワード、ホストなどを順番に確認します。
MySQL切り替え後の最終確認
最後に、MySQLを中心としてphpMyAdminとWordPressまで一通り確認します。

確認するポイントは次のとおりです。
- MySQLが正常に起動する
- 使用したいMySQLが選択されている
- 実際のMySQLバージョンを確認できる
- phpMyAdminが正常に開く
- 目的のデータベースが表示される
- テーブルを確認できる
- WordPressトップページが表示される
- WordPress管理画面へログインできる
- データベース接続エラーが発生しない
- 必要なバックアップが保存されている
- 問題が発生した場合に元の環境へ戻せる
一通り問題がなければ、LaragonでのMySQL環境の追加・バージョン切り替えと、phpMyAdmin・WordPressを使った接続確認は完了です。
まとめ
Laragonでは、MySQLも複数のバージョンを追加して使い分けることができます。
基本の流れは、
バックアップ → MySQLを追加 → 使用するバージョンを選択 → 再起動 → 実際のバージョンを確認 → phpMyAdminで接続確認 → WordPressで最終確認
です。
MySQLには実際のデータが保存されているため、PHPやWebサーバーを切り替える場合以上に、バックアップと互換性を意識して進める必要があります。
phpMyAdminはMySQL本体ではなく、ブラウザからMySQLを管理・確認するためのツールです。
初学者の方はまずLaragonで現在利用できるphpMyAdminを使用し、必要な場合だけ6.0系開発版などの手動導入を検討すれば十分です。
今回の検証ではMySQL 9.4とphpMyAdmin 6.0系開発版を組み合わせた環境も確認しましたが、これは必須構成ではなく、新しい環境を検証した実例の一つとして紹介しています。
MySQL、phpMyAdmin、WordPressを別々に確認するのではなく、
「MySQLが動く → 接続できる → WordPressから利用できる」
という順番で確認すると、問題が発生した場所も切り分けやすくなります。
今回の番外編3では、MySQLの追加・バージョン切り替えと、phpMyAdmin・WordPressを使った接続確認を進めました。
1つ前のLaragon番外編2では、Apacheとnginxの追加・切り替えを確認し、
Laragon番外編2-1では、 WordPressをnginxで動かすところまで解説しています。
Webサーバー側の切り替えや、Apacheからnginxへ変更する流れを確認したい場合は、番外編2から振り返ることができます。
Laragon番外編2を確認する

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Laragon番外編の流れへ戻る
Laragon番外編では、Webサーバー、データベース、PHPなど、ローカル開発環境を構成する各ツールを順番に確認しています。
今回の番外編3では、MySQLの追加・バージョン切り替えを中心に、phpMyAdminとWordPressを使った接続確認まで進めました。
Laragonが複数の実行環境をどのように管理しているのか、シリーズ全体の流れを確認したい場合は番外編1へ戻って確認できます。
Laragon番外編の流れを確認する
Laragon番外編1では、Laragonで複数バージョンを追加・切り替える基本の仕組みをまとめています。
MySQLだけでなく、Apache・nginx・PHPなども含めて、Laragonが複数環境をどのように管理しているのか確認したい場合は、番外編1から流れを見直してみてください。

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次のLaragon番外編4では、LaragonへPHPを追加し、複数のPHPバージョンを切り替える方法を確認します。
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