Laragon番外編4|PHPを追加・切り替える|php.ini・拡張機能・動作確認
Laragonでは、PHPも複数のバージョンを追加し、必要に応じて切り替えて使用できます。
前回のLaragon番外編3では、MySQLの追加・バージョン切り替えを中心に、phpMyAdminやWordPressから接続を確認するところまで進めました。
今回は、Webアプリケーションを動かすうえで重要になるPHPの実行環境へ進みます。
WordPressやLaravelでは、使用するPHPのバージョンによって利用できる機能や対応するプラグイン・パッケージが変わることがあります。
そのため、
PHPを追加する → 使用するバージョンへ切り替える → 本当に切り替わっているか確認する
ところまでを一連の作業として覚えておくことが重要です。
さらに、PHPではバージョンだけではなく、php.ini や拡張機能も環境の一部として確認する必要があります。
この記事で確認すること
この記事では、Laragonで次の内容を確認します。
- PHPとLaragonの関係
- Quick addからPHPを追加する方法
- PHPが保存される
bin\phpフォルダ - Quick addに目的のPHPがない場合の考え方
- 複数のPHPバージョンを切り替える方法
where.exe phpで使用中のPHPを確認する方法php --versionでPHPバージョンを確認する方法- CLIとWebで同じPHPが使われているか確認する方法
php.iniの場所と設定確認- PHP拡張機能の確認
- WordPressでの動作確認
- Laravel・Composerを使用する場合の確認
- 問題が起きた場合に元のPHPへ戻す方法

基本的な流れは、
PHPを追加 → 保存場所を確認 → 使用するPHPへ切り替え → CLI・Webで確認 → php.ini・拡張機能を確認 → 実際のプロジェクトで動作確認
です。
LaragonでPHPを切り替えられる仕組み
Laragonでは、複数のPHPをLaragonフォルダ内へ保持し、その中から使用するバージョンを選択できます。
WindowsへPHPを1つずつシステム全体へインストールし直すのではなく、Laragon内へ複数のPHPを用意して切り替えられる点が特徴です。
Laragon公式でも、複数のPHPを追加し、Menu → PHP → Version から使用するバージョンを切り替える仕組みが用意されています。
PHP本体は基本的に、
C:\laragon\bin\php\
配下で管理されます。
たとえば複数のPHPを追加すると、バージョンごとのフォルダが並びます。

LaragonへPHPを追加する
PHPのバージョンを切り替えるには、まず使用したいPHPがLaragonから利用できる状態になっている必要があります。
初学者の場合は、まずLaragonのQuick addを利用する方法が分かりやすいです。
Quick addからPHPを追加する
Laragonを起動したら、
Menu → Tools → Quick add
を開きます。
表示された一覧に目的のPHPがある場合は、追加したいバージョンを選択します。
ダウンロードと展開が完了すると、LaragonがPHPを認識し、PHPのバージョン選択メニューから利用できるようになります。
Laragon公式でも、PHPはQuick addから追加できるパッケージとして案内されています。
Quick addに目的のPHPがない場合
Quick addに表示されるパッケージは、Laragon側の設定によって管理されています。
設定内容は、
Menu → Tools → Quick add → Configuration
から確認できます。
代表的な設定ファイルは、
C:\laragon\usr\packages.conf
です。
目的のPHPがQuick addにない場合でも、単純にバージョン番号だけを書き換えるのではなく、実際に利用できるWindows向けPHPパッケージや構成を確認してから追加します。
またLaragonでは、目的のPHPを展開して bin\php 配下へ配置し、複数バージョンとして利用する方法もあります。
PHPのバージョンを切り替える
複数のPHPを追加したら、Laragonで使用するPHPを選択します。
Menuから使用するPHPを選択する
Laragonで、
Menu → PHP → Version
を開きます。
追加済みのPHPバージョンが表示されたら、使用したいバージョンを選択します。
選択したPHPにチェックが付いていることを確認します。
Laragonではこの操作によって、現在利用するPHPを切り替えられます。
ただし、ここで作業を終了しないでください。
実際に切り替えたPHPがCLIとWebの両方へ反映されていることを確認します。

CLI(コマンド操作)で使用中のPHPを確認する
最初に、Laragon TerminalなどからCLI側のPHPを確認します。
php.exeの参照先を確認する
次のコマンドを実行します。
where.exe phpBAT (Batchfile)where.exe php を使うと、現在コマンドから参照されている php.exe の場所を確認できます。
Laragon内のPHPを使用している場合は、
C:\laragon\bin\php\...
配下の php.exe が確認できます。
複数のPHPパスが表示される場合は、どのphp.exeが優先されているかにも注意してください。
PHPバージョンを確認する
続いて、PHPのバージョンを確認します。
php --versionBAT (Batchfile)選択したPHPと同じバージョンが表示されていることを確認します。
Web側で使用中のPHPを確認する
Webサーバー経由で実際に使用されているPHPも確認します。
確認方法の一つが phpinfo() です。
確認用PHPファイルを作成し、次の内容を記述します。
<?php
phpinfo();PHPブラウザからそのファイルを開くと、現在Web側で使用しているPHPの情報を確認できます。
ページ上部に表示されるPHP Versionが、Laragonで選択したPHPと一致しているか確認します。
さらに、
- PHP Version
- Loaded Configuration File
- Server API
- extension_dir
などを確認すると、どのPHP環境が使用されているか判断しやすくなります。
使用しているphp.iniを確認する
PHPでは、バージョンだけでなくどの php.ini が読み込まれているかも重要です。
CLIから確認する場合は、次のコマンドを使用できます。
php --iniBAT (Batchfile)表示された情報から、現在読み込まれている php.ini を確認します。
Web側では phpinfo() の、
Loaded Configuration File
から確認できます。
CLIとWebで異なる php.ini を参照していると、設定を変更したのに片方へしか反映されないことがあります。

php.iniを変更する前にバックアップする
php.ini を変更する場合は、変更前にコピーを保存しておきます。
たとえば、
memory_limitupload_max_filesizepost_max_size- 拡張機能
- エラー表示関連
などを変更することがあります。
しかし、PHPを切り替えるとバージョンごとに異なるphp.iniを使用する場合があります。
以前のPHPで変更した設定が、新しいPHPへそのまま引き継がれるとは限りません。
PHP拡張機能を確認する
PHPを切り替えたあとに問題になりやすいのが拡張機能の違いです。
PHP本体のバージョンが正しくても、アプリケーションが必要とする拡張機能が有効になっていなければ正常に動作しないことがあります。
CLIから読み込まれているPHPモジュールを確認する場合は、
php -mBAT (Batchfile)環境やアプリケーションによって必要な拡張機能は異なりますが、例として、
- mbstring
- openssl
- curl
- mysqli
- pdo_mysql
- zip
などを使用することがあります。
必要な拡張機能は、使用するWordPressプラグイン、Laravel、Composerパッケージなどの要件を基準に確認してください。
Windows版PHPでは、多くの拡張機能が php.ini の設定によって読み込まれます。
設定を変更した場合は、必要に応じてWebサーバーやLaragon側を再起動し、反映後の状態をもう一度確認します。
PHPを切り替えたらWordPressを確認する
PHPのCLIとWeb側を確認できたら、実際に使用するプロジェクトでも動作を確認します。
WordPressを使用している場合は、まずトップページを開きます。
続いて管理画面へログインし、
- トップページが正常に表示される
- WordPress管理画面へログインできる
- 投稿・固定ページを開ける
- 使用中のテーマが正常に動作する
- プラグインで致命的エラーが発生していない
- 画像やCSS・JavaScriptが正常に読み込まれる
といった点を確認します。
Laravelを使用する場合も確認する
Laravelプロジェクトを使用している場合も、PHP切り替え後の動作を確認します。
まずプロジェクトディレクトリで、LaravelのArtisanコマンドを実行できるか確認できます。
php artisan --versionBAT (Batchfile)Composerを利用している場合は、Composer側も確認しておきます。
composer --versionBAT (Batchfile)LaravelやComposerパッケージにはPHPバージョンや拡張機能の要件が設定されている場合があります。
PHPを新しいバージョンへ変更するときだけでなく、古いPHPへ戻す場合にも互換性の確認が必要です。
PHPを切り替えても変わらない場合
LaragonでPHPを選択したのに、期待したバージョンへ変わらない場合は、一つずつ確認します。
Menu → PHP → Versionで選択中のPHPを確認する- Laragon Terminalを開き直す
where.exe phpで参照しているphp.exeを確認するphp --versionでCLI側を確認するphpinfo()でWeb側を確認する- 読み込まれている
php.iniを確認する - 必要な拡張機能を確認する
- 必要に応じてLaragonまたはWebサーバーを再起動する
特に、Windows側へ別のPHPや開発環境をインストールしている場合は、where.exe php で複数のPHPが表示されることがあります。
その場合は、Laragonで選択したPHPとCLIが参照しているPHPが同じかを確認すると原因を絞り込みやすくなります。
問題が起きたら元のPHPへ戻す
PHPの切り替え後にWordPressやLaravelが動かなくなった場合は、無理に新しいPHPのまま修正を続ける必要はありません。
Laragonで、
Menu → PHP → Version
から、以前使用していたPHPへ戻します。
そのうえで、
- CLIのPHPバージョン
- Web側のPHPバージョン
- php.ini
- 拡張機能
- WordPressやLaravel
を再確認します。
PHP切り替え後の最終確認
最後に、PHPだけでなく実際のプロジェクトまで含めて確認します。

- 使用したいPHPがLaragonに追加されている
Menu → PHP → Versionで目的のPHPが選択されているwhere.exe phpがLaragon内のPHPを参照しているphp --versionが目的のバージョンになっている- Web側のPHPバージョンも一致している
- 使用中の
php.iniを確認できている - 必要なPHP拡張機能が有効になっている
- WordPressが正常に表示される
- WordPress管理画面へログインできる
- Laravelを使用する場合はArtisanが動作する
- Composerを使用する場合は正常に実行できる
- PHP関連の致命的エラーが発生していない
- 問題が発生した場合に以前のPHPへ戻せる
ここまで問題がなければ、LaragonでのPHP追加・バージョン切り替え・動作確認は完了です。
まとめ
Laragonでは、複数のPHPバージョンを bin\php 配下で管理し、必要なPHPを選択して使用できます。
初学者の場合は、
Quick addからPHPを追加 → Menuから切り替える → CLIとWebで確認する
という流れから覚えると分かりやすくなります。
PHPを切り替えたあとは、
where.exe php → php --version → Web側 → php.ini →
拡張機能 → WordPress・Laravel
という順番で確認すると、問題が起きた場所を切り分けやすくなります。
PHP本体のバージョンだけが合っていても、php.ini や拡張機能、WordPressテーマ・プラグイン、LaravelやComposerパッケージとの組み合わせによっては正常に動かない場合があります。
そのため、Laragonで複数PHPを扱うときは、
「切り替えること」よりも「切り替えたあとに確認すること」
までをセットで覚えておくことが重要です。
前の記事
今回の番外編4では、PHPの追加・バージョン切り替えから、CLI・Web・php.ini・拡張機能・WordPressやLaravelでの確認まで進めました。
1つ前のLaragon番外編3では、MySQLを追加・切り替え、phpMyAdminとWordPressから接続を確認する方法を解説しています。
データベース側のバージョン管理を確認したい場合は、番外編3へ戻って確認できます。
Laragon番外編3を確認する

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